海宝山 妙乗寺

妙乗寺の歴史

小倉ではじめて創設された由緒あるお寺です。

日蓮宗 海宝山 妙乗寺は応永32年(1425年)3月、久遠成院日親聖人により創始されたもので、日蓮宗のお寺としては、岡山県以西で2番目に古い歴史を持ちます。経典はお釈迦様の説かれた法華経(妙法蓮華経)です。日蓮聖人が佐渡流罪の法難の際に感得された大曼荼羅を御本尊として本堂でお祀りしております。

【概 要】

名  称
海宝山 妙乗寺
宗  派
日蓮宗
経  典
法華経
題  目
南無妙法蓮華経
宗  祖
日蓮大聖人
開  山
久遠成院日親聖人
開  創
応永32年(1425年)
住  職
渡部公元(第29世)

【沿 革】

応永32年(1425年)3月12日の夜、日親聖人が布教活動のために佐賀を目指して海路を進行中、悪天候に見舞われ小倉の沖で難破しそうになっていました。海上で安全祈願を行なったところ一大光明が降臨し、それに導かれて無事に上陸。岸にあった庵を「明星寺」の名で開基したと伝えられています(後に妙乗寺と改称)。
 そして時は過ぎ、天保5年(1834年)に光る石が実際に海岸で発見され、日親聖人の故事と重なることから、天保7年(1836年)小笠原藩の許可を得てその石を引き上げ、寺に祀りました。今でも「明星天子降臨石」として境内に納められています。

【寺 宝】

本堂に祀られた御本尊。それを守るように勇猛な四天王像が置かれています。小笠原公御中老・大羽蔵之助の御母君で法華経篤信者・紫雲院殿が寄進されたものです。京都より求めたもので、御木像としては大変大きく、室町時代に制作されたものではないかと伝えられています。一度、盗難にあい運ばれる途中、盗人の夢で「もとへかえろう、もとへかえろう」の呼び声が聞こえ、寺に返されたという逸話もあります。

あまねく全ての人の幸せを願う日蓮聖人の尊き教えを…胸に

29代目住職

渡部 公元

  • 1954年 福岡市東区生まれ
  • 1981年 仏門に入る
  • 2009年 妙乗寺住職に保護司・民生員としても地域で活動中

「今後は宗派やお寺の壁を越え、地域のみなさまと縁 を深めるお手伝いができれば幸いです」

【住職からのメッセージ】

願以此功徳 普及於一切 我等與衆生 皆共成佛道
(がんにしくどく ふぎゅうおいっさい がとうよしゅじょう かいぐじょうぶつどう)
 このお経文こそ、このお寺の理念です。仏事や法要の終りに唱えられるお経文ですが、「化城喩品(けじょうゆほん)」という法華経のお経の中の一節です。法要などを行なったその功徳を、己だけでなく広く周りにも巡らせ人々の幸せを願うという大きな佛さまの大慈悲を表す文字です。
 佛さまやご先祖さまに手を合わせるというその行ないが、ご縁のある全ての方の幸せに繋がりますように…これが佛さまの願いです。
 法要だけでなく、お気軽にお寺にお参り下さい。本堂にお祀りしてある御本尊は、日蓮聖人が佛さまの悟りの世界を文字で表したものです。佛さまの尊い教えと、確かな歴史に想いを馳せ己を見つめる静かな時を、ここでお過し下さい。ここはいつでも、心の安らぐあなたの場所です。

副住職

渡部 公輔

  • プロフィール

テキスト

【副住職からのメッセージ】

メッセージ

宗派について

どんな時も信念を貫いた聖人の教え、日蓮宗。

【日蓮宗】

鎌倉時代に生まれた日蓮宗。日蓮聖人は仏教の経典をすべて読み、お釈迦様が悟った真理は法華経にあると知り、その教えを広めました。
日蓮宗の教義は、「法華経の魂を、お題目にこめられた宗祖の教えに導かれて、私たちが信仰に励み、この教えを広めることによって、やがて世界の平和と人類の幸福ひいては個人の幸せにつながる」ということを確信できる教えであります。
日蓮宗新聞社発行パンフレット「日蓮宗」より一部引用)

【日蓮大聖人】

日蓮宗の宗祖、日蓮大聖人は貞応元年(1222年)生まれ、11歳のときに勉学のために清澄寺へ登り、16歳で出家。その後、数多くの経典や書物を学び、法華経こそ真実の教えであると確認されました。「立正安国論」を北条時頼に上呈するも、幕府や他宗派により迫害を受けました。中でも、鎌倉松葉谷草庵焼き討ち・伊豆流罪・小松原の襲撃・龍ノ口の頸の座、そして3年にわたる佐渡遠流が4大法難として有名です。
 佐渡に流された際には重要な御遺文を残されました。「開目抄」と「観心本尊抄」です。この会得した世界を大曼荼羅に顕され、本寺でもそれを御本尊としています。
 やがて日蓮聖人が予見した蒙古襲来が現実のものとなり、鎌倉に呼び戻され、身延山に入り自らの教えの完成と弟子信徒の教育に専心されました。弘安5年(1282年)、湯治療養のための旅の途中、自らの示寂の近きことを知り、最後に「立正安国論」を講じ、弟子らに囲まれながら日蓮聖人は60年のご生涯を閉じられました。墓所は自らの魂が留まる身延山にとの聖人の遺志により、ご遺骨は身延の地に納められました。

【日親聖人】

日蓮大聖人没後の120年後に生まれ、日蓮聖人の生涯を自らの実体験によって、その教えを貫こうとしました。その結果、行く先々で迫害にあいますが、決して諦めることはありませんでした。6代将軍足利義教を改宗させるため「立正治国論」を書き、直訴しましたが投獄され拷問を受けます。熱くなった鉄鍋を頭に被せられても屈しなかったという伝説から「鍋かぶり上人」とも呼ばれています。

年中行事

【年中行事】※この日程は、都合により変更することがありますので、ご了承ください。

1月1日〜3日
年始のお経
1月17日
初講(鏡開き)
1月上旬
寒修行
2月上旬
節分会・星祭
3月下旬
春の彼岸会
5月中旬
花祭・祈祷会
8月21日
お盆会 施餓鬼法要
9月23日
秋の彼岸会
10月下旬
御会式
11月3日
宗祖日蓮大聖人 御会式法要
年末
年末施餓鬼法要

【月例予定】

毎月17日
日親講・永代供養